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能力開発の3つの場

能力開発プランというと、何か大袈裟な響きがあるが、本書が提唱する「来期の能力開発プラン」はいたってシンプルで、日常業務に密着したものである。では、前の図表の各欄を見ていこう。各欄は能力開発の3つの場の活用という視点で作成されている。3つとは、「MBOSの取り組みを中心とする実務の場」と「会社から提供されるOffJT(研修)の場」、それと「プライベート時間の活用という場」である。経験能力の開発はこれら3つの場をうまく組み合わせるのがコツである。もちろんメインは実務の場であり、面積も他の2つとはくらべものにならないほど大きいとイメージしてほしい。「MBOSの取り組みを中心とする実務の場」で取り組む内容は、個人の成果確認シートの来期の課題をベースに、ミーティングで他者からもらったアドバイスなども織り交ぜて、「来期はこれを徹底的にやってみよう」という自分の思いを込めた行動を書く。それはそのまま、来期のMBOSの目標達成手段の骨子として使えるはずのものである。能力開発プランの「会社から提供されるOffJT(研修)の場」と「プライベート時間の活用という場」の欄は、実務の場で開発する能力を補完する内容を中心に考える。すでに述べたように、チャレンジ目標という修羅場を乗り切るためのベースには専門知識が必要であり、そこに自信が持てなければ、大急ぎで習得しなければならない。習得方法は座学であり、勉強会への参加や各種研修などの受講が欠かせない。あるいは、ヒューマンスキルもMBOSの実務展開だけでは熟達が難しく、疑似体験やトレーニングが必要だ。そのような仕事の場を離れた能力開発の一部は、会社が提供してくれるであろう。それは積極的に活用したらよい。しかし、それだけでは能力開発が追いつかない。不足の部分はプライベートの時間を使い、自腹を切って補充する。また、プライベート時間を使わざるを得ない能力開発も存在する。たとえば、専門書の読み込みや土日祝日のマーケットリサーチなどである。それらを計画的にコツコツとやり続けること。そういう能力開発への取り組み姿勢が、高度化した仕事に対応するためには不可欠なのである。

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