ここまで、Doの場面における、仕事の面白さの実感という内発的動機づけの必要性や喚起方法について述べてきた。最後に、メンバーのチャレンジ目標に対する納得感や責任感を持続させるためにリーダーがすべきことについて説明し、この章を終わりにしたい。チャレンジ目標に対する納得感は「小さなPDSの習慣化」によって持続し、強化される。小さなPDSをきちんと回して新たな達成手段を手に入れることで、納得感は強まるのである。責任感はどうであろうか。責任感は、他者の脅しなどによって発生する恐怖心とは違い、「やらねばならぬ」という前向きな思いをメンバー自身で育む世界であり、リーダーにできることは支援である。第2章で、ミッションと貢献領域一覧表づくりを紹介した。「中期経営計画の実現に向け、我々の職場は何をなすべきか」という風に自問自答して、自分に言い聞かす。こうした取り組みも、リーダーが仕掛けた、メンバーの責任感の醸成に向けた支援策の1つである。
目次
コメント