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来期以降にどうつなげるか

個人の成果確認ミーティングが終了したら、リーダーもメンバーも、次は来期の自分の能力開発プランの作成に着手する。最近では企業が能力評価制度を整備して、それとの連動で能力開発やキャリア開発プランの立案を後押ししたり、業績だけでなく、能力評価の結果も人事配置や処遇に反映するケースも稀ではない。それは企業経営に必要な制度であり、働く人々の成長したいという気持ちの刺激剤としての期待も込められた仕組みである。しかし、そこでアウトプットされた能力開発プランの中身を見てみると、そのほとんどが専門知識の習得に関するものになっている。あるいは、「TOEIC650点以上」というような資格取得の項目が上位を占めている。これで、いいのだろうか?確かに、ビジネス能力のベースとなるのは専門知識であり、能力開発プランの中に、そういう項目がリストアップされるのは肯ける。しかし同時に、「それはちょっと違うようねぇ〜」という違和感が残る。仕事の種類によりけりだが、会社の業績を左右するビジネス能力のかなりの部分は「働く人々の経験能力」に支えられている。経験能力とは、成功体験や失敗体験の蓄積がもたらす「知恵」とか「ノウハウ」と呼ばれているものであり、経験しない限り絶対に身につかない能力である。この経験能力に磨きをかけることは働く人々にとって不可欠の要件であり、能力開発項目にリストアップされて当然なのだが、現実にはこの種の項目を欠いた能力開発プランになっている。これが、筆者の抱く違和感である。

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