『塵を払わん、垢を除かん』
この言葉は、ひとつとしてものを覚えられないシュリハンドクにお釈迦様がお与えになった言葉。
彼はこの言葉をくり返しながら、黙々と掃除をすることによって、誰にも負けない「悟り」を得ることができた。
掃除をしているうちに、心の塵、心の垢を取去ることができた。
目次
多くの人びとは環境整備のことをよく知らない
環境整備とは、規律・清潔・整頓・安全・衛生の五つを行うことである。
多くの人びとは、環境整備について、知っているようで、その実よく知らない。大切なことだから、やらなければいけないと思いながら、なかなか積極的に実施しようとはしない。環境整備をテーマした論文やセミナーなど皆無に近い。
環境整備に対する認識も関心もうすいのである。私にいわせたら、これほど奇妙な現象はない。
十カラットのダイヤモンドがゴロゴロところがっている宝の山に入り、誰でも自由にこれを拾っていいのに、これを拾い上げようとしないようなものである。だから奇妙なことだというのである。
これが環境整備に関する多くの人々の認識なのである。盲点中の盲点ということができよう。
この盲点に気づいて、これを行う会社こそ幸いなるかな。聖書の福音書以上の素晴らしい結果を手に入れることができるからである。
環境整備こそ、すべての人びとの活動の原点である。
むろん企業にとってもそうであることはいうまでもない。環境整備のないところ、会社の発展はない。
環境整備のないところ、社会秩序も住みよい世の中も、いや、国家の繁栄さえ絶対にあり得ない、というのが私の信念ともいうべきものである。
以下、私の乏しい体験の中から発見したものを述べさせていただくこととする。
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