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外国の会社と一回で契約成功

K社は鋳造工場だ。熱海から川崎駅までの移動中、K社長に環境整備の話を持ちかけたのは、熱海セミナーの帰り道のことだった。それから数か月後、K社長から感謝の言葉をもらい、驚いた。

私の勧めで環境整備を徹底的に進めた結果、会社が生まれ変わったという話だった。鋳造工場では日々砂をかき回す作業が続き、常に粉塵の中で働く環境だ。そんな中で環境整備を進めるのは簡単なことではない。それでも見事にやり遂げた姿に、心から「よくやった」と感じた。

社員の態度が一変し、不良品は減少、生産性は向上した。さらに親会社からの信頼も高まり、その親会社が他の子会社に話を広めたことで、工場見学者が次々と訪れるようになった。

見学者対応に時間を取られるものの、それを「信用向上のための投資」として受け止めているという。そのうちに、社員の間から工程管理の改善を求める声が自然と上がり始めた。自発的な小集団活動が生まれた結果、これまで外部の専門家に何度も依頼しても実現できなかった工程管理が、見事に軌道に乗ったのだという。

ある日、アメリカの会社から契約の話が持ち上がり、先方の社長がわざわざ訪問してきた。工場を案内したところ、その整然とした美しさに深く感銘を受けた様子だった。社長室に戻ると、その社長はこう言ったそうだ。「あなたの会社については何も説明する必要はない。この立派な工場がすべてを物語っている」と。その言葉は最高の賛辞だった。

さらに、「あなたの会社と契約することに決めた」と即断されたそうだ。一度の訪問で契約がまとまったという話を、K社長は環境整備の圧倒的な効果を改めて実感し、私に知らせてくれた。このような話を聞くたびに、何度でも嬉しい気持ちになるものだ。

K社は、鋳造工場の環境整備に徹底的に取り組んだことで、会社の内部だけでなく外部からの信頼も劇的に向上しました。鋳造工場という性質上、粉塵や砂での作業が常で、環境整備は困難でしたが、K社長と社員たちはその努力を惜しまず、工場を整然とした状態に保つことに成功しました。

その結果、社員の意識や態度が変わり、生産性が上がり、不良率も減少。親会社からの信頼も向上し、その評判が広まって他の会社からも見学の依頼が来るようになりました。さらに、社員が自主的に改善活動に取り組むようになり、以前は成功しなかった工程管理の改善も見事に軌道に乗りました。

そして、アメリカの会社との契約交渉において、先方の社長が工場を視察した際、その整然とした様子に感銘を受け、説明を聞く必要もなく即座に契約を決断。K社長はこの結果に驚き、環境整備がもたらす絶大な効果を再認識しました。

K社の例は、環境整備が企業の内外に与える影響の大きさを示しており、会社の姿勢や信頼性が、言葉以上に会社の「見える姿」から評価されることを証明しています。

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