会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は すぐ決めて、すぐやる。
疲弊が進む地方都市の商店街であっても、いえ、だからこそいつそう売上を伸ばして 経営を安定成長軌道に乗せる努力は必須です。
しかし、人口の激減などが根源的な理由 なので、なかなか、これといった対応策は見出せません。
現在、全国各地にこうした商 店街ができていて、それまでそこを拠点に商売を展開していた経営者の多くは、打つ手 を見出せず手をこまねくばかり。
そうしたところから、何か一筋のヒントでも、と私の講演会やセミナーにも多くの方 が足を運んでこられます。
講演会やセミナーの後はたいてい、個人的に相談にのる機会を設けていますが、ほと んどの相談は、この現状にどう対処したらいいかということに集中しています。
相談者は初めて会うケースがほとんどで、正式にコンサルタント契約をしたわけでは ありませんが、私はいつもひと膝乗り出して話を聞き、できるかぎりの助言をさせてい ただいています。
経営が行き詰まっていくときのなんともいえない焦燥感はいまも昨日のことのように 私の記憶に残っていて、他人事とは思えないのです。
しかし、なかには会社の窮状を察し、今後のリスクヘッジや経営改善策についてあれ これお話ししたのに、あっさり帰っていく方もいます。
私の経営アドバイスの内容は、140億円の負債を抱え込んだことや、その地獄から 這い上がってきた経験から身につけたもので、膨大な時間とお金がかかっています。
そ のノウハウを1回で習得できるはずはありません。
的確な質問をすることもなく、あつ さり帰っていく経営者を見て、「これから先どうされるのかなあ」と不安になることも しばしばです。
数か月後に連絡してこられても、たいていは間違った手法をとつてさらに悪化し、取 り返しのつかない状態になっていることがほとんどです。
私の意図するところが伝わらなかったのだと悔しさが渦巻きます。一方、聞いた話を素直に取り入れ、努力を始めた方は、前向きの変化が徐々に出始め るケースが大半です。
社長の仕事は決断することに尽きる、といっても過言ではありません。しかし、決断だけでは、社長の仕事のほんの序の口に過ぎません。決断したことを即実行する。いか にスピーディーに実行につなげていくか。これが経営者の仕事なのです。
いい話を聞いたり、いい施策がひらめいたら、即断即行。その場で決断し、その足で動き出す。そのくらいのスピード感がないと、いまの時代、経営者は務まりません。経営はフットワークが命。
特に中小企業の場合は、 一歩の遅れが命取りになることが あることを胸に深く刻んでおいてください。
▼決断が1日遅れただけで、 万に1つのチヤンスを逃すこともある。
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