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会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は 後ろ向きの考え方をしな観

私のセミナーはリピーターが多く、何度も足を運んでくださる経営者が多数おられま す。時々、私はそうしたなかの1人から不意に、「昨日の売上はどうでしたか?」と聞 くことがあります。

いうまでもありません。

数字を知りたいというよりは、その経営者が日々の売上をど のくらいちゃんと把握しているかどうか、をチェックしたいのです。

こうして不意打ちすると、意外な事実が浮かび上がってくるのです。数字の把握もそ の1つ。

意外なことに、昨日の売上を即答できない経営者は少なくありません。

チェッ クするのは月末だけとか、ふだんの動きは営業部長などに一任し、社長は時々報告を受けるだけ、というところが少なくないのです。

会社の規模にもよりますが、年商10億円規模ぐらいまでの会社なら、社長は数字の動きを毎日、チェックすべきです。どんな小さな変化もまず、数字に表れます。

といっても、数字の動きに一喜一憂する のではなく、数字の変化から自社のビジネスの大きな流れをつかみ、もし、ネガティブ な変化の兆しがあれば、迅速に手を打っていかなければいけないのです。

社長が数字をチェックすることで会社にも緊張感が走ります。お金の流れをチェック することは、会社の土台形成に欠かせないのです。

しかし、売上数字が落ちるたびにがっくりと肩を落とし、もう、このビジネスは成り 立たないのではないかとか、やっぱり大手には勝てない、中国や新興国との価格競争に は絶対勝てないなどとすぐに後ろ向きになり、嘆き節ばかり口にする方がいます。

社長が口にするのはネガティブな言葉ばかりだとしたら、社員はいっそう不安になる だけでしょう。社長は、実際に状況が厳しいとしても、前向き、ポジティブ、明るい発 想を持たなければいけません。

社員や取引先、銀行の前では弱音を吐かないこと。

暗い展望を聞かされれば取引先や銀行は「要注意取引先」としてマークして、積極的な融資など受け付けなくなってしま う可能性がふくらむだけです。

後ろ向きになると経営者自身の気持ちもしだいにネガティブにしか働かなくなり、日 の前の課題に挑んでいこうとする意欲もそがれてしまいます。

どんなに厳しい状況でも前に進む道は必ずあるはずです。社員などまわりの人に前向 きに話していることがそのまま、経営者自身を励ます言葉にもなる。そんな効用もある のです。

顧間先のなかで大成功している経営者の1人に、神戸で手広く婦人靴の製造・販売を している方がいます。この20 〜30 年、婦人靴業界は大きく様がわりし、中国製の靴が市場を席捲しています。

製造原価が低く、市場価格も低く、国産靴の市場をどんどん侵食しているのです。

この相談者は、それでも音をあげず、長年、神戸の経済、ひいては日本経済を底支え してきた日本の製靴技術をすたれさせるのはあまりに残念だ、なんとか、神戸の製靴業が生き残っていく活路を探そうと必死に前を向き、前向きなチャレンジをどんどん試み たのです。

その結果、革に繊細なプリントを施す独自技術を開発し新製品をつくったところ、 フアツションに敏感な層から注文が殺到し、新しい活路も成功させています。

また、最近の靴市場では高級スニーカーが人気で、1足数万円もするスニーカーが飛 ぶように売れていき、さらに、世界でたった1足、自分だけのスニーカーをつくってほ しいというカスタムメイド注文も驚くほど増えています。

販促方法もユニークで、まず、流行に敏感なフェラーリファンのグループにこのお しやれなスニーカーをはいてもらい、それをインスタグラムにあげるなどSNSを活用 したところ、ほとんど販促コストをかけずに、顧客層を広げることに成功しています。

苦しいときほど、ウソでもいいから前向きの明るい希望のもてる話をするようにしま しょう。言葉でいい続けることで、夢が実現に近づくことになるのです。

▼苦しいときほど明るい言葉で、前向きの話をする。

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