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仕事への没入がもたらす「フロー体験」

学者たちの研究によれば、「フロー体験」という究極の〝仕事の面白さ〟があるという。それは、物事に熱中したときに得られる「深く、大きな喜び」である。時間を忘れて無我夢中で仕事に没頭するプロセスで、ウキウキワクワクするような精神的高揚感やえも言われぬ快感、あるいは「幸せだなぁー」という幸福感に遭遇する。それが、フロー体験である。『マネジメント革命』(天外伺朗/講談社/2006年)は、「ミハイ・チクセントミハイのフロー体験」の理論を援用しながら、仕事の面白さに動機づけられて、さらに深く仕事を探求することの必要性を説いている。「創業時のソニーは火のように燃えていた」という著者自身が体験したフロー体験を織り交ぜながらの記述であり、臨場感を持って読める。最近では、『モチベーション3・0持続する「やる気!」をいかに引き出すか』(ダニエル・ピンク/講談社/2010年)も、まったく同様の主張を展開している。同書は、まず、金銭的報酬中心の動機づけ策を「バージョン2・0」と位置づけて、その機能不全のあり様を指摘する。そのうえで、「3・0へのバージョンアップ」を提唱する。仕事の面白さの実感など、内発的動機づけを中心としたマネジメント体制への切り替えである。

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