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ヨカトピアのシンボルタワーで

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ヨカトピアのシンボルタワーで

S社は、あるサッシメーカーの下請である。福岡市で、ヨカトピアと称する博覧会を開催した時に、親会社がシンボルタワーのサッシを受注し、これをS社に作らせた時のことである。

S社は、数年前から私の勧めで環境整備を真剣になって行っており、親工場がビックリする程の徹底ぶりだったのである。環境整備で生産性向上と不良減少という、ダブルメリットを享受していたのである。

完成したサッシを会場に持込んだ時に、タワーの周囲には工事を担当するたくさんの会社の機械や部材が持ちこまれていたのだが、それらの機械、部材は乱雑S社の社員は、自らの部材をキチンと整理して置いたのが、他社があまり乱雑なので、見かねて他社のものまでキチンと揃えたのである。

他社の社員は、それをケゲンな面持ちで眺めているだけだったという。ビックりして成すこともなかったのである。

ところが、仕事にかかって、それらの会社は一様に仕事がスムースに行くことに気がつき、S社に感謝したという。そのために、S社は、タワーエ事会社のリーダーのようになってしまったという。

特に、S社のサッシの取付け工事を行った会社は、サッシがウソのようにピタリと納まってゆくのにビックリしてしまった。こんなことは創業以来初めてだという。

この会社の社長は、こんな立派な仕事をするS社とは、どんな会社だろうと、工事が終ってから、S社を訪問し、素晴らしい環境整備に深い感銘を受けた博覧会の当事者は、はじめ、シンボルタワーの工期が最も長くかかり、開会に間に合わないのではないかと予測していたところ、何と最も早く完成してしまったのに唖然としてしまったり感心したりであったという。

環境整備の威力がこれなのである。

これが関係者に評判になり、S社には続々と引合いが持ちこまれた。横浜のベイブリッジをはじめとしてである。

このようにして、環境整備は会社のイメージを高め、技術も姿勢もともに優れた会社として、 一気に業界に名前を知られてしまったのである。S社は、この無形の財産によって、どれ程大きなメリットを将来に対して持つことができたかしれないのである。

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