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メーカーが店舗フォローを

D社の例は、メーカーが小売店での商品フォローを強化することの重要性を示しています。これまでD社は、新商品の投入で売上を伸ばそうとしていましたが、小売店での実際の陳列状況を確認することなく、期待する効果が出ない状態が続いていました。

私の提案を受けて、D社長が実際に小売店を回ってみると、店頭に自社の商品がほとんど陳列されていないという現実が浮かび上がりました。問屋のフォローが不十分で、商品が売り切れた際の補充も行われていなかったためです。さらに、主要な問屋であるT社が、競合商品を積極的に補充していたことも明らかになり、D社の商品は販売チャンスを大きく逃していたのです。

そこでD社は、問屋と協力しながら自社で小売店の巡回と商品補充を行う体制を整えました。その結果、商品の陳列が安定し、売上がすぐに増加しました。特に驚くべき成果が、従来「夏場に売れない」とされていた甘納豆の売上増加でした。これは、単に「売れない」という先入観が補充を止めさせていただけで、実際に店頭に並べておけば売れる可能性があったことがわかったのです。

この実践を通じて、D社は売上と収益の向上を果たし、さらに小売店との関係も強化され、新商品もスムーズに店頭に並ぶようになりました。店頭で売れるものは、実際に店頭に並べることが前提であるという基本の重要性を再認識する良い例となり、メーカーが小売店の状況を確認し、フォローに力を入れることがいかに大切かを教えてくれます。

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