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ノルマ管理につながる歪んだ人間観

MBOSがノルマ管理化する本質的な理由の2つ目は、リーダーの人間観である。ノルマ管理を志向するリーダーたちは、以下のような人間観を持っているのではなかろうか。大多数の人間は、本性的に、労働意欲に欠けている。成果を上げるための能力もかなりの程度劣っている。成果に対する責任感に至っては、皆無に等しい状態で、放っておけば、確実に怠けてしまう。そのような悪しき特性の人間を、仕事に駆り立てるためにどうするか。命令とアメとムチを使うに限る。それがいちばんの方法だ。これは、ダグラス・マグレガーによって問題提起された「X理論」(『新版・企業の人間的側面』/産業能率大学出版部/1966年)の世界である。全否定はできないが、何か人間を小馬鹿にしたような響きが感じられ、不快の念さえ湧いてくる。X理論の信奉者には反発すら感じてしまう。

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