目標の連鎖システムは、経営陣の思いを末端の従業員一人ひとりにまでつなぐ仕組みであり、会社や職場の一体感や経営の効率化にとっては不可欠な存在である。しかし、うまく運用しないと、多分に「やらされ感」が伴う仕組みでもある。やらされ感の強い目標では「本気になって達成しよう」という意欲は湧かず、目標達成が危うくなる。達成できなければ、会社も働く人々もハッピーな気分には浸れない。だから、やらされ感を薄めるための何らかの工夫と努力がどうしても必要だ。では、職場のリーダーは、具体的に何をすればいいのだろうか。次の図表にある〜のステップをメンバーともに踏むことである。
まず会社や部門の中期経営計画(中長期のビジョンと戦略)を理解して、そのうえで職場や個人の中長期的な役割(ミッション)を考える。この作業により、自分の職場や仕事の中長期の位置付けと期待される役割とが鮮明になるだろう。その中長期の役割と今期の部門計画とを重ね合わせて、今期の職場の具体的役割を描き出す。それが職場の貢献領域一覧表であり、その中から主要業務を選んで職場目標に落とし込み、さらには個人目標へとつないでいく。このような一連のステップをメンバーとキャッチボールしながら進めれば、メンバーのやらされ感はある程度払拭されるものと思われる。
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