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「環境整備に関する方針」を決める

「形を整えることで心を整える」という考え方が環境整備の基礎です。形を整えることから始めれば、自然と心の調和も生まれてきます。そのため、当社では「業界一の整理整頓が行き届いた清潔な会社を目指す」という方針を掲げています。この一環として、全社員に毎朝30分の清掃活動を義務付けています。

時間を区切り、その中で効率的に取り組むことが環境整備の基本です。この活動は単なる清掃作業ではなく、人材教育や組織改善の基盤として位置付けられています。

目次

環境整備は文化であり組織の基盤

環境整備は単なる掃除ではなく、会社の文化そのものです。掃除を通して職場の人々が互いに心を通わせ、効率的な仕事の進め方や新たな考えに気づく習慣を育みます。この取り組みの目的は、働きやすい環境を整えることにあります。

掃除と環境整備は似て非なるものです。掃除はボランティア活動として始業前に行い、個人の自由に任せられる一方で、環境整備は給料を伴い、決められた方法で行います。この区別が組織としての一体感を育む重要なポイントです。

毎日の実践がもたらす変化

当社の環境整備方針では、「毎日やる」「必ずやる」「全員でやる」を徹底しています。どんなに職場が清潔に保たれていても、掃除を毎日継続することが組織の一体感を維持する秘訣です。毎朝30分の掃除を繰り返すことで、職場全体のきれいさを保ち、社員一人ひとりの意識を高めます。

整理:いらないものを徹底的に排除する

環境整備の最も基本的な方針は「整理」です。整理とは、必要なものと不要なものを明確に分け、不必要なものを徹底的に排除することを意味します。これは物理的なスペースだけでなく、仕事の進め方や顧客対応においても同じです。

不要なものを捨てることでスペースと時間が生まれ、新しい挑戦に取り組む余地が生まれます。会社においては、不要なものを保持すること自体が大きな無駄となります。

整頓:効率的な管理で生産性を高める

整頓とは、物を決められた場所に保管し、名前や番号で管理することです。この整頓が整っていると、必要な物を迅速に見つけ、使用することが可能になります。これにより、仕事の効率が飛躍的に向上します。

また、整頓は社員の心を揃える効果もあります。物が揃うことで、組織全体の価値観や行動基準が一致しやすくなるのです。

環境整備による気づきと成長

毎日の掃除は、社員に気づきの心を育みます。例えば、廊下の汚れや備品の消耗など、細部にまで目が届くようになります。このような気づきが社員の感性を磨き、物を大切にする姿勢や感謝の心を育むのです。

人が成長するのは「気づき」の瞬間です。環境整備を通じて、社員は自ら考え、行動し、変化する力を身につけていきます。

規律と清潔を守るための徹底した管理

環境整備の実践においては、「整理・整頓・清潔」を基本とし、それを規律として確実に守ることが求められます。清潔な職場環境は社員の意識を高めるだけでなく、顧客に対するサービスの質にも影響を与えます。

整理整頓清潔が当たり前にできる組織では、規律が守られるだけでなく、社員全員の行動が自然と統一されていきます。

環境整備点検で組織の状態を把握する

当社では、定期的な環境整備点検を実施しています。これは、組織全体の状態を把握し、問題点を早期に発見するための重要な仕組みです。点検結果は数値化され、評価や責任者の更迭にまで反映されます。

点検は抜き打ちではなく、計画的に行います。このようにして、社員全員が目標を共有し、協力して課題に取り組む体制を整えています。

環境整備は、単なる清掃活動ではなく、会社の文化や経営の土台を形成する重要な取り組みです。この方針を実践することで、組織の一体感と社員の成長を実現していきます。

「環境整備に関する方針」を決める

形から入って心に至る。形ができるようになれば、あとは自然と心がついてくる

業界一、整理整頓の行き届いたきれいな会社にすると方針を決定する。全社員に毎朝30分(朝礼後)の清掃を義務付けました。

時間を決め、時間内で終わらせることが大切。そのための工夫することが大切です。この活動が、環境整備です。毎朝の掃除こそ、人材教育と組織改善の基本となり得るものと位置づけ、環境整備と呼んでいます。

環境整備はただの掃除ではありません。会社の文化です。掃除を通して職場で働く人同士が心を通わせ、仕事のやり方や考え方に気づく習慣が身に付きます。仕事をやりやすくする環境を整えて、備えるのが、環境整備の目的です。

掃除と環境整備は似て非なりです。掃除は始業前に行うのでボランティア、やり方は自由。環境整備は朝礼後給料をもらってやる。決められたやり方で実行する、

掃除を終え、手を洗うと、心の汚れも洗い流される。心が清々しくなり、素直になる。ものをピカピカにすれば、心も自然とピカピカにある。キーボード掃除ひとつとっても、そこまでするのかと徹底しています。

汚い場所にいるのと、きれいな場所にいるのとでは人の心が変わります、その心がお客さまサービスにつながる。そこまでするのかとお客さまの期待以上の価値提供につながる。

毎日やる。必ずやる。全員でやる

全社員は、1日も休むことなく、ひとりの例外もなく掃除をするのが、方針です。掃除は誰でもできます。したがって新入社員もベテラン社員も経験や年齢に関係なく、ひとしく教育できるのです。

よくこんなにきれいなのだから、毎日掃除をしなくてもいいのではと質問されることがあります。たしかに、1日2日掃除しなくても、会社が目立って汚れることはないでしょう、けれどそれでも毎日やる、毎日やるからこそ、組織としての一体感を保つことができる。毎朝30分掃除するからこそ、きれいさが維持できる。きれいな状態を維持していくことが大事なのです。

東京ディズニーランドは毎日掃除をしています、その基準はオープンしたときと同じ状態を維持すること妥当です。

必要最小限まで、いらないもの、使わないものはとにかく捨てる

環境整備のいちばんの方針は、整理です。整理とは、戦略であらい、やること、やらないことを明確にすること。必要なものとそうでもないものを分け、必要でないものは必要最小限まで捨ていることです。

事業も、いらない商品、地域、効率の悪い仕事、お客さまを洗い直す必要がある。そしていらないものは捨て、いるものに力を入れる。いらないものを徹底して捨てることを教えるのが、環境整備の第一です。

いらないものを捨てることでスペースができ、いらない仕事を捨てれば時間ができる。それによって新しいことにチャレンジできるようになります。

もったないは個人にとっては美徳ですが、会社では不要のものを置いてあるスペースのほうがもったいないのです。

捨てるものを指示するのも、トップ・責任者の仕事です。

1987年から個人の机も捨てました。2009年からは営業の管理職は椅子を捨て、立って仕事をしています。捨てることは作業のムリ、ムダ、ムラをなくすことにもつながります。

あるべきものがその場にあり、みんなにわかるようにして保管する

整頓とは、決められた場所に、名前を表示し、数字をつけて管理することです。

こうしておくと、必要なものを必要なときに、すぐに使える状態になります。整理が戦略とすれば、整頓は戦術に通じます。

  • ものの置き場を決め、名前を表示し、管理する
  • 使った後は必ず元の場所に戻す
  • ものを置くときには向きを整える

当日の仕事の後片付けをしたら、机の上にパソコンと電話以外は残さない。これが整頓の基本です。

社員はそれぞれ、育ってきた地域、家庭環境、世代などが違います。だから全社員の心を揃えることなど不可能です。

けれども、決められたところに決められたものを置くと、ものが揃い、ものが揃うからみんなの心も揃うようになります。

置いたものの向きを整えるときには、幹部社員が方向を考えて決定します。方針は決めてあり、やり方は幹部に任せる。方針の範囲内を考えて実施しなさいということです。

私が一番時間を使っているのは、「整頓」です。ここに80%の力を使います。①ものの整頓は誰でも目で見てわかるので簡単です。②情報の整頓は何をどこに書き込み、どこに置くか順番等を決めます。会議はフォーマット等が決められています。③考え方の整頓、これは価値観を揃える早朝勉強会、バスウォッチング等で行なってます。

後片付けができない人は、仕事もできない。たくさん仕事を抱える忙しい人は、すぐに仕事をはじめられるようにしておき、すぐ仕事を終えられるようにしておく。今日の仕事を明日に残さない。暇な人ほど、明日やりますという。ものの整頓ができない人は、仕事の整頓もできないのです。

今日はここだけという部分を決めて徹底的に、ピカピカに磨き込む

毎朝掃除をすることで、あ、ここが汚れている、廊下のワックスがはげてきたな、廊下のここが傷ついている、電球を交換した方がいい、エアコンのフィルターもかえどきだとさまざまな気づきが生まれます。この気づきが社員の感性を育みます。

感性は持って生まれたものではありません。心がけ次第でいくらでも豊かになります。

気づかせるには、広い範囲ではなく、狭い範囲に集中すること。新聞紙を広げたくらいのスペースを徹底して磨き込むことが大切です。フロア全体を30分で掃除しなさいと指示したら、何も気づきません。新聞紙ぐらいのスペースを30分かけて掃除するから、こんなところに傷があると気づきます。それが大切です。

人の行動が変わる時は、何かに気づいた時です。掃除を継続して行うことにより、気づきや感謝の心が湧いてきます。ものを大切にする心も生まれてきます。

人間は同じことを繰り返さないと良いことも悪いことも上達しない、なんでもできる人間より、ある一定の分野を極めることが大切。それは同じことを繰り返すことによって極めることができる。この繰り返しの教育によって人が成長してきました。

整理整頓清潔を守り、決められたことを実行する

整理整頓清潔は形であり、規律も形です。整理整頓清潔ができるようになれば、規律も守るようになります。

清潔はトイレ、床、車両を充填とします。雨の翌日は全車両を洗車します。

人間は環境の動物です。汚いところを掃除すると、ほかのところも気になりきれいにするようになる。きれいなところは汚れないようにするが、汚れがひどいところはさらに汚しても平気になるのです。

整理清潔を守り、きめられたことを実行するのが規律です。決められたことを必ず守り、指示・命令されたことは最後まで確実にやり遂げ、結果を報告する。指示されたことは、考えずに即実行する。実行してから考えるのが正しい。即実行できない人は、考えてしまうからです。考えても、考えなくても結果は同じです。

考えるというのは時間がある人のすること。時間のない人は即実行する。

東京ディズニーランドや一流ホテルにトイレをきれいにという張り紙がありますか?そんなものなくてもいつもきれいです。だからお客さまも汚さない。張り紙を貼っただけではだれも実行しません。いいことを強制的にやらせるのはトップの義務です。そのことによって人間は成長していくのです。

事業年度計画表に基づき、社長と担当が順番に巡回点検する

私が環境整備の点検に行き、いちばん大切にしているのは異常値のチェックです。4週に1回、環境整備点検を実施し、社長と担当部長が120点満点で採点しています。チェックする日は、事業年度計画表に記載されてあり、抜き打ちチェックはしません。抜き打ちチェックは会社を暗くするだけ。社員もどうせだめだからと不貞腐れます。不貞腐れてやらないよりも、年十三回計画通りに実施したほうが、仕事の精度が上がる。だから点検日を事前に伝えておくことが正しいやり方です。

毎日の環境整備を徹底することを目標とし、環境整備点検で連続3回、95点以下だった責任者は更迭します。点数が悪い部署のトップが組織を掌握していないことを知るしくみです。部署全員が協力しないと満点は取れません。仕事もひとりではできない。組織全員が協力をして目標が達成できる。

普通にやると、●になる項目が半分、努力を要する項目が半分です。難しいことばかりをチェック項目にすると、組織の問題点が発見できなくなります。

チェック項目としては、表示物は水平で角四箇所がきちんと止めてあるか。一度止めてしまえば、次回は確認するだめの項目で努力は必要ありません。それでも3回連続で95点以下というのは、組織を掌握できていないこと。だから責任者は更迭します。環境整備点数の点数も、数字で管理をして、評価と連動してある。ファジーなことも数字で管理できるしくみがある。

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