この記事でわかること
望ましい将来像のイメージが伝わるようにするには、イメージが喚起できるような表現を使う必要があります。
例えば、マイクロソフトのビル・ゲイツは、「コンピュータをすべての机と、すべての家庭に」をスローガンに掲げました。そして21世紀の現在、彼の掲げたスローガンは見事に実現しています。
イメージが伝わる言葉にするには、ビジョンを打ち出す提案者自らが、自分でイメージをして、その見えた様子を「人に伝わるように」表現する必要があります。
その見えた様子を伝えるために、私は「ビジョン・ストーリー」という手法を使っています。
望ましい姿を想像して、その様子をストーリーで表現するのです(図表2-6)。
マンガのストーリーにもあるように、実際にいろいろな企業でビジョン・ストーリー作りに取り組んでもらっていますが、作った人たちはモチベーションが上がりますし、そのストーリーを聞いた人たちからは、「わかりやすい」「共感できる」等の感想が聞けました。
ビジョンがビジュアル化できることのメリットは、社員の実現意欲が湧いてくるということです。
本田技研でASIMOのプロジェクトが発足した時の指示は、「鉄腕アトムを作れ!」だったそうです。
手塚治虫が描いた日本初のアニメである「鉄腕アトム」は、その当時のプロジェクトメンバーにとって、格好のビジョンイメージとなったことでしょう。
このように、ビジョンはイメージが伝わるように表現する必要があるのです。
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