この記事でわかること
「バランスト・スコアカード」とは、管理会計の研究者であるロバート・キャプランらによって提唱された管理方法で、図表5-6に示すように
- ①財務的視点
- ②顧客の視点
- ③社内ビジネス・プロセスの視点
- ④学習と成長の視点
という4つの視点からなっています。
経営者の通知表というのは、財務の視点で測られる利益額や利益率ですが、大きな会社になると業務が分業で行われているため、自分たちの仕事・業務が結果としてどれだけ売上高や利益に貢献しているかということがわかりにくくなっています。
このため、この4つの視点をうまく使って、「どのようにしたら売上高や利益を増やせるのか」について関係者が集まって検討します。そうすることで業務と業績の因果関係がわかり、業績を上げるためにはどのようなことに取り組まなければいけないかがわかってきます。
そのことを、因果関係を表す戦略マップとその戦略の遂行度を表すKPI(重要業績評価指標)に表現し、戦略共有や経営管理を行っていくのです。KPIは、前に述べた手法でも設定可能ですが、戦略マップを作成することで業績との因果関係がより明確になり、理解度が高まります。KPIと合わせて活用してみるのもよいでしょう。
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