この記事でわかること
目次
▼(2)グループ・個人へのブレークダウンと目標管理
目標管理は、「MBO」(Management By Objectives)といい、ピーター・F・ドラッカーが提唱し、外資系企業から日本企業に広まりました。
もともとの考え方は、社員一人ひとりにまで目標を持たせ、やる気を出させようというもので、日本では主に人事部が管掌し、半年に一度程度の頻度で自ら目標を立て、上司の承認を得て遂行し、半年経ったらレビューを行っています。
会社によっては、個人別の達成度に応じてボーナスなどに差をつけるところもあります。人事部管掌という背景から、MBOは経営企画管掌の中期経営計画とは連動性が薄いケースが多く見受けられますが、経営企画と人事が連携を取り、中期経営計画の目標達成のために個人のMBOと中期経営計画の取り組み課題とを紐付けることができれば、非常にパワフルな仕組みとなります(図表5-5)。
ここで留意すべき点は、中期経営計画の取り組み課題は粒度が大きい傾向にあるため、個人に落とすにはかなりのブレークダウンが必要だということです。
ある商社で中計課題とMBOの紐付けを実施したことがありますが、管理職・担当者に一緒に一堂に会してもらい、中計課題の個人目標までのブレークダウンの仕方を、ワークショップ形式できめ細かく指導する必要がありました。
実際に慣れるまでは、文書1枚での展開は難しいでしょう。
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