ビジネス環境分析パートのビジネス環境分析とビジョン設定パートのビジョン設定ができたところで、現状と目標とのギャップを抽出します。
ギャップは、定量と定性の両面で抽出します(図表3-4)。
①定量ギャップ
売上高や利益率のような3年後の経営目標に対して、直近の売上高や利益率のギャップを算出します。
この際、目標から実績を引いて、不足分がプラスで表現されるようにします。
例えば、売上高目標が400億円で、直近の売上高が300億円の場合、ギャップは+100億円となります。
「それだけ増やさなければならない」という意味で、あえてプラス表現にします。
②定性ギャップ
定性ギャップは、6つの側面で見ていきます。
⒜事業面ビジョン設定で行った事業別の売上高目標や利益と直近の事業別の売上高・利益実績とを対比して、定量的なギャップのみならず、地域的な広がりや製品・サービスの整備拡充、生産キャパシティなど、定量的には表しきれない定性的なギャップを抽出します。
また、新規事業が必要とされる場合には、どのような分野のどのような新規事業かの具体化度合いや、必要とされる技術やノウハウなど、現状とのギャップを抽出します。
⒝技術・ノウハウ面業績を伸ばそうとする際に、技術やノウハウ面で不足する内容について記述します。
特許関係もこのカテゴリーに入ります。
⒞対外面・ブランド面経営目標を達成しようとする際に、より知名度を高めたり、ブランドイメージを統一したりする必要がある場合に、どのようなことが不足しているのかを抽出します。
ホームページの拡充関係もここに入ります。
⒟組織面業績拡充を図ろうとする際、組織構造や組織の運営方法・情報共有の仕方・意思決定方法等が足枷となる場合、そのポイントを記述します。
⒠ヒトの面事業拡大を図ろうとする際に、海外要員や新規事業要員が不足する場合や年齢階層別に見て若年層が不足する場合など、自社経営資源分析で抽出されたポイントなどを参考に、重要ポイントを記述します。
⒡業務・システム面「業務効率が悪い」「システム化が遅れている」「仕組みが不効率」など、ビジョンで求められるレベルと現状のギャップを抽出します。
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