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新卒教育と中途教育の意識の違いからくる問題

この記事でわかること
  1. 中途採用者の教育期間が短いと考えるのは早計
  2. 過去の経験が邪魔をすることも
  3. 教育への意識が採用後の定着率を左右
  4. OJT(先輩・上司による教育)のみは、〝放置〟と同じ
目次

新卒教育と中途教育の意識の違いからくる問題

ここであなたに質問があります。「中途採用者と新卒採用者の教育期間は、どちらが長く必要でしょうか?」


当然お分かりになるとは思いますが、基本的に新卒採用のほうが、業務以外に「ビジネスマナー」や「社会人としてのあり方」などを教える必要があるので、中途採用者より教育期間が必要です。

しかし、中途採用者が必ずしも、この「社会人としてのマナー」を習得済みかというと、実はそうとも限らないのが実際のところです。


具体的に言いますと、その中途採用者が新卒で入社した会社の教育体制が悪ければ、かえって一から教えこまなければいけないこともあります。


新卒で入社した会社が大企業であれば、通常、社員教育を専門とする担当部署がありますので、ビジネスマナー研修や階層別研修など教育体制が充実していたかもしれません。


しかし、新卒で入社した会社が中小企業だった場合、ビジネスマナー研修やさまざまな教育を受けていない可能性もあります。


また研修を受けていたとしても、活用できている人とできていない人の差もありますし、職場の上司や先輩の教えによって、その後の社会人としてのマナーは大きく変わります。

ですから、中途採用だから、社会人としてのマナーが身についていると考えるのは早計です

さらには、変に他社の仕事のやり方が染みついていることで、結果として過去の経験が邪魔をし、新卒のほうが素直に仕事の手順を吸収することもあります。

新卒への教育であれば、誰でも一から説明するでしょうが、中途採用者に対しては「これくらい知っているだろう」と思い、どうしても教育を飛ばしがちなので気をつけましょう。

「中途採用者=教育がほとんどいらない」と考えるのは危険です。過去の経歴や人によっても、条件は一人ひとりまったく違うのです。


【■POINT■中途採用者にも、教育や研修が必要という意識が重要である。】

□中途採用者への教育研修・中小企業編

この本はそもそも採用の本ではないのか?ここまで読み進めながらそう思う読者もいるかもしれません。


しかし、採用で成功するためには、「入社後の教育体制」まで考えておかないことには、採用した人が活躍できません。

採用の成功と失敗を分けるのは、求人媒体の選び方や、面接官のスキルだけではありません。


「入社した人が長く働ける仕組み作り」まで考える必要があります。だから、教育に関しては、避けては通れない箇所なのです。

中途採用者であっても「しっかりと教育をして育てよう」という意識を持っている会社は、本当の意味での採用の成功を手にしています。


逆に、入社してすぐに使えるインスタント人材が欲しいと思っている会社は危険です。


育てるという意識が低いと、「自分は大切にされていない」という気持ちが採用された人にも伝わります。


結果として、社員の定着率にも影響を与えることになります。

教育体制をつくるにあたって、「新しく採用した一名だけのために講師を社外から呼ぶのか?」という疑問や、「社内に仕事内容以外を教えられる適任者がいない」という状況は中小企業では当然なので、ここでは発想を転換しましょう。

研修は社員の成長の機会
  1. ビジネスマナー研修)
  2. 若手社員研修
  3. パソコン研修
  4. 営業研修
  5. 各都道府県にある商工会議所などの研修

など

中途採用者や新卒入社のたった一名のために何も講師を自社に呼ぶ必要はありません。


一般参加できる外部の研修に参加してもらうのでもよいのです。


各都道府県にある商工会議所などでは、いろいろと研修をしています。社内に講師を呼ばずとも、一人で受講できます。


新卒者は当然受講させることが必要ですが、中途採用者でも場合によっては研修を受けてもらうとよいでしょう。

このような教育への意識が採用後の定着率を左右します。


「OJT(先輩・上司による教育)のみは、〝放置〟と同じ」ということを意識し、自社の教育体制を改善していきましょう。


研修は、受けた後に学んだことを報告や発表させることで、受講した人の血肉になります。そのような場もぜひ設けましょう。その人の言葉で学んだ事を話させると、より研修効果が上がります。


【■POINT■自社に講師を呼ぶ余裕が無いなら、外部研修をうまく活用しよう。】

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