限られた人数の採用において、Aさんを採用すると、求人募集を終了させますので、その後に就職活動を始めた優秀なBさんに自社の求人を知らせることができなくなります。
再募集を始めたときには、Bさんが同業他社に取られているかもしれません。
優秀なBさんが入った他社はどんどん利益を上げていく、しかしAさんを採用した自社は利益が上がらない。
再募集をしても、採用したCさんはAさんやBさんより劣るかもしれないのです。
さらに、頻繁に求人募集を出すことにより、「あそこは人がすぐに辞める会社だ」と求職者に認識されます。
それにより、さらに採用が難航し、いい人材が来なくなる採用活動の負のスパイラルに入っていくのです。
落ちた採用ブランド力の損失はいくらでしょう?ブランド力はお金では買えないのでプライスレスですよね?
このように採用活動の本当の損失を考えると、「とりあえず採用して試用期間で判断する」というような採用方法がいくらの損失を出しているか、恐ろしくて私は計算したくありません。
だから、そういった採用活動をしている会社の経営が苦しいのは当然なのです。新卒で採用した人は、定年までに人件費だけで二億円はかかります。
しかし、本当の損失はこのようにもっと多いのです。
人をモノにたとえるのはよくないですが、あまり考えずに二億円の買い物を適当にする会社があれば、「その会社は正気なのか?」と私は思ってしまいます。
【■POINT■採用した人の人件費など本当の損失に比べたら微々たるものである。】
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