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成長という名のノビシロ

確認のために、ここでテストをさせてください。中途採用において選考をおこなった結果、ある三人が最終選考に残りました。そして、最終選考の結果、十点満点中、このような結果となりました。

  • Aさん:経験や技術が十点、人間力は四点
  • Bさん:経験や技術が七点、人間力は十点
  • Cさん:経験や技術が八点、人間力は八点

さて、あなたは「即戦力を採用したい」という考えがあれば、この三人のうち誰に合格通知を出しますか?少しだけ考えてみてください。

もし、この本を読まず即戦力を目的に採用をおこなえば、この場合、Aさんが合格の確率が高いのは、お分かりでしょうか?では、失敗しない採用方法を言いましょう。

最高の人を採用したいのであれば、時間がかかることを覚悟して、理想は両方十点のDさんを探すことです。

しかし、三人の中から選ばなければいけないとしたら、最初に外れるのはAさんです。

Aさんに関しては、最終選考時ではなく、そもそも最初の一次面接で落とすべき人材です。なぜなら人間力がないからです。

人間的に問題がある人が過去、社内でどうなったかを考えると、落とす必要性はもうお分かりですね。

次にBさんかCさんで迷うところですが、この場合は、経験や技術の一点の差は何なのかと、人間力二点の差が何だったのかで、答えは分かれます。

技術一点の差を成長でカバーできると思えば、Bさんを採用しましょう。足し算をすると分かりますが、Bさんは総合十七点とトップです。しかも技術ポイントは伸びるので、あと三ポイントほど成長する可能性があります。

実際は、前職の経験や技術が十点でも、転職をしてそのまま前の技術が通用することはないので、一~二点は落ちると思ってください。

つまり、A、B、Cさん共に、入社後に経験や技術が一点は下がります。そして会社に慣れることでまた上がるのですが、その上がり方が重要です。転職前に技術が十点だったAさんは、十点に戻らない可能性が高いのです。

なぜなら、人間力が低いからです。誰でも転職すれば、経験や技術は必ず一点は下がります。

職務経歴書に書かれた経験や技術というのは前職の環境だからこそ出せた結果です。環境が変われば出せません。これはスポーツでも同じです。

日本のプロ野球からメジャーへ移籍した選手を見ても分かりますよね。ほとんどの選手は、日本で野球をしていた時と同等の結果を出せないでいます。

でもこれは当然なのです。

野球は一人でするものではないのですから。仕事も同じく、一人でするものではありません。だから環境が変われば結果は変わります。

【■POINT■前職での経験や技術は入社後にうまく発揮できるとは限らない。入社後に再度、成長させることが必要である。】

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