①〜④までは、経営に関係する内容であり、会社の根幹や文化、社風を支えている部分でした。採用活動は、この四つの土台の上に成り立っています。
土台とは住宅の建設でいうなら、基礎の部分です。
基礎がしっかりしていなければ、いくらその上に素晴らしい採用活動を構築しても、全体としてもろい造りになるのは当然です。
四つの課題の中で、できるものから取り組みましょう。
採用で失敗する会社の五番目の条件は、「人材像」に関してのことです。これは、企業規模にかかわらずほとんどの会社が明確にしていません。
たとえ、明確だったとしても、現場の意見が反映されていなかったり、技術や経験など技能的な面のみだとか、面接官全員で共有できていないなどの事例は多々あります。
求める人材像は、採用活動の根幹です。これが採用担当で共有されている必要があります。
当然ながら、共有できなければ、採用で失敗するのはあきらかです。
- ・自社に合う人物とはどんな人なのか?
- ・選考でどういう点を重視するか?
- ・どのような行動をする人を採用したいのか?逆にどんな行動をする人を採用したくないのか?なぜ、そう考えるのか?
- ・その考えは、経営者だけではなく、スタッフ全員が同じ考えなのか?
- ・過去の採用失敗事例は盛り込まれているか?
- ・採用した人は五年後、どのように成長しているか?
- そのイメージの根拠は?
などは、事前に明確にしておきましょう。
何も考えずに面接でぶっつけ本番では、自社に合う人を選考で見抜くことはできません。
ビジネスは段取りの段階で勝負がつきます。逆にここに時間をかけると、それが結果として表れます。
なお、求める人材像はゼロから作り出すものではありません。社風や文化・理念はあなたの会社に既に存在しています。人材像とはその上に成り立っているので、皆で話し合い、それを言葉で表現し、全員で共有するだけなのです。
【■POINT■明確な〝求める人材像〟なくして、自社に合う人材を採用できることなどありえない。】
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