本章では社員の教育について述べてきました。しつこいようですが、ここの理解を間違えると、採用の本当の成功には行き着きません。
何度も言いましたが、採用とは採って終わりではない以上、採用と教育は切り離せませんし、採用した人が社内で活躍しやすくするためにも、社内の教育にもメスを入れなければいけません。
その中で、自己啓発をしてもらいたい、自ら仕事以外の場所で自分の時間を使って学んでもらいたいと思っている経営者や上司は多いでしょう。
人間力を上げる研修なども導入するべきと書きましたが、職場の中や、仕事中だけで教育をし、サポートし続けるのは限界があります。
だから、自己啓発意識があれば、見ていないところでも成長してくれますし、自己啓発意識がある人にサポートをすれば受動的な人より伸びます。
そもそも、会社にいる時間だけでは、この本すら読めません。
あなたがプライベートの時間を割いて本書で自己啓発をしているように、自分の時間を使った人のほうが、知識を深めるのは当たり前のことです。
では、自己啓発をする人になってもらいたいならば、会社はいったいどうすればよいのでしょうか?その場合、「自己啓発とは何か?」「人はどういうときに自己啓発をするのか?」ということをまずは考えましょう。
そうすると、ある結論に行き着きます。
自己啓発とは「人間力」や「専門スキル」などに対して、目標を持っていることが前提です。
つまり、自己啓発をするかしないかの分かれ道は、能力や素質ではなく、この「目標があるかないか?」からスタートします。
目標があり、自分の人生を考えることができれば、その目標に向かって人は努力します。目標がないなら、向かう場所もなく普通に生活を送るのです。
会社としても、自己啓発する可能性が上がるのですから、スタッフが目標を持っているほうがよいと思いませんか?もし、そうであれば、スタッフが目標を持つ手助けをするのは、投資としての効果があります。
自己啓発における目標とは、なりたい自分を明確にすることです。その手助けとなるものが実はあるのです。
それが「マイクレド」と呼ばれる一枚の紙です。個人の目標管理ツールと思ってください。
実際、このマイクレドを各自でつくることを正式に新人研修として導入しているクライアントもあります。
マイクレドに関して、本書で詳しく取り上げるには、ページ数が足りないので、ご興味があれば詳細はhttp://mycredo.jp/をご覧ください。
マイクレドの作り方をDVD化したものです。あなたがマイクレドを作ってみれば、きっとその効果が分かるでしょう。マイクレドを活用して自己啓発をするスタッフを社内に増やしましょう。
【■POINT■自己啓発とは、社員に目標を持ってもらうことから始まる。】
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