□会社は利益を出さなければ倒産する
さて、前のページで、会社側から見た、採用の本当の目的をじっくりと考えてもらいました。それでは答えを明らかにしましょう。答えは……「会社がさらに利益を出すため」です。ちょっとストレートすぎるかもしれませんが、私はこの限られた紙面上でキレイごとを言って、紙のムダ使いをする気はありません。会社というのは利益を出さなければ倒産します。倒産しないためには利益を出す必要があるのです。たとえば「人手が欲しい」という採用の理由は、受注している仕事の量に比べて社内に人材が足りない状況であり、結果として仕事が回っていないわけです。それにより会社にどのような影響があるかと言えば、・顧客に対して十分な対応ができないため「クレームが増える」・仕事を受注できないなど機会損失が生まれる。・一人当たりの負荷が高いことから残業が増え、業務効率が落ちている。これらは当然ながら、利益の減少につながっていきます。利益が減る状態を、ただ指をくわえてだまって見ている経営者はいません。そうならないためにも、業務が回らなくなる前に人を採用しようとします。やっていることは人員の増加ですが、最終目的は「利益を上げること」です。このように会社は、さらに利益を出すために採用するのが目的のはずです。しかし実際に動き出すと、いつの間にか「採用すること」自体が目的になってしまっている会社ばかりが目立ちます。そして人数を確保するために妥協が生まれ、求める人材ではない人に内定や合格を出しています。この雇用のミスマッチは会社側だけではなく、応募者にとっても不幸なことなのです。【■POINT■会社が人を採用するのは、「さらに利益を出すため」である。】
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