ハロー効果に関して少しご説明したいと思います。
この言葉は重要で、ここを理解しておかないと、採用で失敗する確率が上がります。
ハロー効果とは、人を見る際に陥る心理的効果のことであり、採用においては命取りになるほど恐れるべきものです。具体的には、その人物の一部分がよいと思えば、ほかの部分に関して適正な評価をせずに、よいと思ってしまうことです。
逆に、その人の一部分が悪く見えれば、すべてが悪く見えるのもハロー効果です。
例えば、TOEIC九百点の人から応募があった場合、「海外展開の際に外国人相手に活躍できる人材だ」と思ったり、有名大学を卒業しているから、「将来は幹部候補やリーダーになりえる人材だ」と評価してしまうことなどです。
この場合、「英語力はある」、「有名大学を卒業した」という事実があるのみで、ほかは想像にしかすぎません。悪い一部分によるハロー効果の場合、選考で分かったその悪い部分が問題なのは事実ですよね。
もし、採用側にとってその項目が重要なら、ハロー効果により不合格にしても、面接官のスキルとしては問題がありますが、採用そのもので失敗したわけではありません。
ハロー効果で特に気をつけたいのは、「よく見えてしまう」ほうのハロー効果です。
その中でも中途採用時に、特に陥りやすいハロー効果が、三つあります。
- 学歴
- 前職の企業名
- 専門スキルや専門資格
①と②は、ハロー効果に気をつけるだけで回避できますが、問題は③です。先ほど専門スキル=専門知識×経験といいましたが、それがあっても即採用してはいけません。
実際、過去の採用での失敗は、人間力の面で問題があって会社を辞めている人が多いと思います。つまり、専門スキルによってハロー効果が起こり、優秀な人材だと決めつけ人間力を見誤る。
これが中途採用でよくある失敗です。回避策は二つあります。
- 一つは、「ハロー効果を知って、気をつけること」
- 二つ目は「仕組み化すること」
です。
二つ目については次の項でご説明します。
【■POINT■ハロー効果は恐ろしい。多くの面接官がこれに振り回される。】
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