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信じ、任せる信念

スタッフや部下を信頼すること。言葉で言うのは簡単ですが、これが非常に難しいのです。

いくら口で「信頼している」と言っても、責任だけ与えているようでは、スタッフを駒として使っているだけです。言葉ではなく、経営者(上司)の態度と行動だけが真実を表します。

スタッフは上司の行動を冷静に見ています。信じ、任せるとはどういう行動かというと、責任をただ与えることではありませんよね。

具体的には「責任とそれに付随する権限を与えて、失敗に関しては、経営者(上司)が責任をとる。そして、仕事がよくできたら評価する」ことです。

先ほど返報性の原理のお話をしましたが、返報性が働くものの中には、「信頼」もあります。

「信頼」を与えられたスタッフは、自分を信頼してくれたことがうれしくて、その「恩」に報いようとし、より能動的に仕事をします。

逆に、会社や経営者から信頼されていないと分かれば、やる気など起きるわけがありません。入社してすぐの時期を除けば、信頼されていないからといって、信頼を得るために頑張るスタッフなどいないのです。

ここで一つ注意点があります。

それは、難しい仕事であればあるほど、失敗する可能性が高いということです。逆に簡単な仕事であれば、失敗することもないでしょう。

ですから、信頼していた人が仕事に失敗したとしても、もし会社にとって難しい仕事をしていたのであれば、失敗は当然です。

失敗を恐れ、挑戦をせずにこれまでと同じやり方をされるほうが、会社の将来としては危険なのです。

あなたもご存じのように、成功は失敗を重ねた先にありますが、その失敗をスタッフに押しつけるのはよい経営者や上司ではありません。

失敗の原因を解明することは大事ですが、上に立った者が失敗の責任を取りましょう。そういう姿勢が伝われば、「信頼」が事実となり、返報性もさらに働き、スタッフは頑張ります。

結果として失敗しても、失敗の損失が投資に変わります。

人間力が高い人であれば、もし自分が失敗して、その責任は自分にないと言われたとしても、普通は自分に非を感じます。反省します。

そして、次の仕事につなげます。

ですから正しい採用のやり方を導入し、優秀な人を採用できたら、優秀な人ほど信頼して仕事を任せましょう。そして、新しいことに挑戦し、失敗をしてもらうことで、どんどん成長してもらえばよいのです。

ただし、予測できる失敗や、既に前任者が犯した失敗であれば、それを回避するための教育の仕組みは会社として整備する必要があります。

必要のない失敗に関しては、あえて体験させる必要はありません。ちなみに、採用活動の失敗の責任はすべて経営者にあります。

教育制度、人事評価制度、従業員満足度、顧客満足度、法令順守、これらすべてを採用担当者が権限をもって改善することは不可能です。

厳しいかもしれませんが、経営者本人が、採用の失敗責任はすべて経営者にあると認識すると、会社はよくなります。

【■POINT■優秀な人を採用し、信じ、任せ、失敗させ、失敗の責任は上が取ることが正しい教育である。

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