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□人間力の向上のための教育

ここからはスタッフの成長に関してお話をします。採用は採って終わりではなく、育てる期間が必ずいります。参考になるものは自社に導入してください。

「専門技術の教育」に関しては、誰が何を教えるなど内容はともかく、どの会社も企業規模に関係なく実施しているとお話しました。

そうです。当たり前のように、会社では教育をしています。まず仕事の教育をしなければ、会社で仕事ができませんよね。

しかし、この項の、「人間力の教育」に関してはいかがでしょう?あなたの会社は、スタッフの人間力を上げるための教育をしていますか?会社を成長させるためには、社内の人間力の向上が重要だと思いませんか?人間力というのは、本書でも何度か登場しましたが、人としての土台部分です。

項目を挙げると、コミュニケーション力を中心に、思考法や、自ら学ぼうとする自己啓発意識、タイムマネジメント、自分を律する心、社会人としてのモラル、傾聴力や交渉力、プレゼンテーション能力などさまざまですが、要はその会社以外でも応用ができて、人生を豊かにするための「人としての能力」です。

すでにお持ちかもしれませんが、スタッフのこういう能力を向上させなければいけないという意識を持つとよいでしょう。

そもそも、採用時に「コミュニケーション力が大事」と応募者にコミュニケーションのスキルを求めたり、「技術ではなく人間力で判断する」といった内容の求人をする会社が多いのに、入社後、コミュニケーション力や人間力を伸ばすための教育や研修を導入している会社は少ないのです。

専門技術を学ぶ教育や研修は行かせても、人間力を上げるような研修は自己啓発の範囲で、休日にスタッフが自腹で行くしかない会社は多々あります。

求人では採用基準とまでうたっているのに、入社後伸ばす必要がないと思っているのであれば、本当に人間力が大事と思っているのか疑問です。

言行不一致ですし、これって矛盾していると思いませんか?確かに、人間力は年齢を重ねるほど簡単には上がりません。

しかし、上げる努力やキッカケを与えなければ、自然に上がることを祈るしかないのです。新人を教育するときは、社会人としての常識をたたき込むというよりは、人として育てる意識が大事です。

特に、新卒採用などは、この意識で教育に力を割きましょう。仕事の内容や、やり方を教えるのは、正直レベルを問わなければ先輩ならば誰でもできることです。

しかし、人間力を育てるとなれば、話は変わってきます。

例えば、人間力の低い先輩に育てられたら、せっかく採用した人材も成長が鈍ってしまいます。

ですから、教育担当者選びには充分気をつけると共に、会社として社員の人間力を向上させるよう、あらかじめ施策を打ちましょう。

コミュニケーションが採用時に重要だと思うのであれば、入社後にさらにコミュニケーションスキルを向上させる研修に行かせるべきです。

能力を伸ばす体制を作るべきです。

スタッフがプライベートでも、犯罪や間違った道に進み、社名を傷つけないようモラルを上げるために、飲酒運転やタバコのポイ捨てなどもいけないということを、場合によっては教える必要もあります。

そこまでする必要はあるのかと思うかもしれませんが、最終的にはスタッフの人間力を上げると会社に返ってきますので、細かいことまで手を抜かずに教育することが重要です。

教育は採用時、つまり初めが肝心です。最も素直に話を聞く時期を逃さないようにしましょう。

もし、ここまでの内容に明確な反対理由がなければ、「人としてのスキル向上」を教育の一つの柱にしてみませんか?人間力の高い社員が集まれば、よいことばかりが会社に起きてきます。

【■POINT■会社や経営者の方針が言行不一致であれば、改善をしましょう。】

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